このページでは「ヌードサイズ」と「仕上がりサイズ」という2つのサイズと、それに関連する「ゆとり」について解説します。
衣服をオーダーメイドで仕立てる際に登場する2つの寸法が、「ヌード寸法」と「仕上がり寸法」です。
また当サイトでは、各箇所(首、着丈、肩幅…など)の寸法がひとまとまりのセットとなり全体のサイズとしての形式を成したものを、それぞれ「ヌードサイズ」と「仕上がりサイズ」と呼んでいます。
それでは一つずつ見ていきましょう。
「ヌードサイズ」とは名前の通り「裸」のサイズ、すなわち身体のサイズです。
身体にメジャーを当てて採寸した、そのままのサイズのことを言います。
ヌードサイズが身体のサイズだったのに対して、「仕上がりサイズ」は衣服そのものサイズのことです。
当サイトで言えば、シャツ自体の衿周りや袖の長さを測った数値の集まりです(詳しい測り方はこちら)。
なぜこのように異なる2つのサイズが必要になるのでしょうか。
この質問への回答は、両者を繋ぐ「ゆとり」と大きく関係しています。
もし、ヌードサイズで衣服を仕立てたとしたら、どうなるのか考えてみましょう。
身体と同じ大きさの衣服が出来上がるわけですから、身体に衣服がぴったりと張り付くような形になり、そもそも着ることができないか、着れたとしても身動きが取れない状態になってしまいます。
衣服として正しく着用するには、衣服と身体との間に適度な「ゆとり」が必要です。
つまりヌードサイズに対して、その適切な「ゆとり」値を加算したものが仕上がりサイズ、というわけです。
例えば、首周りをメジャーで測定すると37.5cmだという場合、一般的にゆとり値2.5cmを足した40cmがシャツの仕上がりサイズになります。
逆に「いつもは首周り40cmの既製品を着ている」という方は、首周りを測定するとだいたい37.5cm前後になると考えられます。
ゆとり値の大きさを調整することで、着心地や着用感に変化を与えることができます。
当サイトのマイサイズ作成方法「身体を測る」と「スマート採寸」では、「お好みの着心地」をお選びいただけます。その選択肢「スリム」と「クラシック」の違いは、ゆとり値の大きさです。
旧サイト(2023年○月○日以前)からご利用いただいているお客様のサイズデータは、リニューアル時に引き継ぎ処理をさせていただいております。
該当するお客様に関しては、過去のご注文履歴など旧サイトでのサイズと、リニューアル後のサイズが異なりますが、これは保有するサイズがヌードサイズから仕上がりサイズに変更されたことによるものです。見かけの数値は変わっておりますが、これまでと同様のサイズでシャツをお届けできるようにデータを移行しておりますのでご安心ください。
お客様の「お好みシルエット」に応じて下表のゆとり値をヌードサイズに加算した、仕上がりサイズが移行されています。
スリム(細め) | スタンダード(普通) | |
---|---|---|
首回り | +2.5 | +2.5 |
肩幅 | +1 | +2 |
胸囲 | +14 | +17 |
ウエスト | +13 | +15 |
手首 | +5 | +5.5 |
仕上がりサイズを保有するに至った大きな理由が、複数サイズの登録が可能になったことです。
旧サイトでは、1つのアカウントにつき1つのヌードサイズを保有するだけの仕組みでした。しかし多くのお客様からのご要望にお応えして、リニューアル後には1つのアカウントにつき複数のサイズを登録し、着用シーンや着心地によって使い分けるような利用を可能にしました。それに伴い、保有するサイズがヌードサイズから仕上がりサイズへと変更になりました。
またリニューアルにあたって、旧サイトにおける「袖丈」は「裄丈」と変更になっています。裄丈とは首の付け根から袖の先までの長さのことで、シャツのサイズにおいて一般的に用いられる寸法の測り方です。計算式[ 肩幅/2 + 袖丈 ]で求められます。
こちらも旧サイトでのサイズとは数値が異なりますが、リニューアル前と同様のサイズとなるようデータ移行されておりますのでご安心ください。
商品ページにて選択可能なサイズ(「既製服」と「オーダー」)について説明します。
SMLなどの一般的なサイズから選ぶことができます。また、選んだサイズに対してシルエットや裄丈を調整することも。お手軽に購入したい方におすすめです。
既製服サイズについて詳しくはこちらをご覧ください。
自分だけのマイサイズを作成し、思い通りの寸法にオーダーメイドしていただけます。大きいサイズでも追加料金は一切かかりません。着用するシーンや人に合わせて、複数のマイサイズを登録できます。一度登録すればその後は簡単に同じサイズでご注文が可能です。
マイサイズについて詳しくは『マイサイズ機能』をご覧ください。
サイズのことで立ち止まらずにショッピングを続けたいときは、もう一つの選択肢「あとで」をお選びください。後ほどカートにてサイズを決めることができます。
この記事では、身体(ヌードサイズ)の測り方を説明しています。
立ち上がり、力を抜いてリラックスした自然な姿勢で測定します。メジャーを巻き付けて測定する箇所(首・バスト・ウエスト・手首)ではギュッと絞るのではなく軽く置くようにして、メジャーを真っ直ぐに当てて測定する箇所(着丈・肩幅・裄丈)では弛みがないようピンと張って測ることを意識してください。
真っ直ぐ正面を向いて、喉仏のすぐ下のところを測ります。
※顎を上げたり下げたりしないよう注意してください。
首の後ろの付け根から、シャツの裾を置きたい高さまでを測ります。お尻が隠れるくらいの長さが、一般的にビジネスシャツとして程良いとされています。
肩先の最も突き出ている骨から、首の後ろの付け根を通り、反対側の同じ骨までを測ります。骨が見つからない場合は、肩のラインと腕のラインが交わるポイントを起点にしてください。
首の後ろの付け根から、肩先を通り、親指の付け根までを測ります。一度に測るのが難しい場合は、肩先で分けて測ると簡単です。
腕をだらんと垂らして、胸の最も膨らんでいるところを測ります。
※胸を膨らませたり背中を丸めたりしないよう注意してください。
腕をだらんと垂らして、臍の高さあたりのところを測ります。
※お腹を凹ませたり身体を反らせたりしないよう注意してください。
手首の骨の周りを測ります。腕時計をされる場合は、0.5cm~1cm(大きい時計なら1cm~1.5cm)程度加算してください。
この記事ではシャツ(仕上がりサイズ)の測り方を説明しています。
平らな場所にシャツを置き、すべてのボタンを留めた状態で測定します(衿まわり以外)。曲がったりシワや弛みが出たりしないよう、ピンと張った状態で真っ直ぐに測ることを意識してください。
ボタンの中心から、ボタンホールの外側の端までを測ります。
※衿がカーブしている場合は左右に強めに引っ張り、できるだけ一直線に測定してください。
衿の付け根からシャツの下端まで、身頃の中心を測ります。
※裾が丸まらないように注意してください。
肩の縫付け(肩部の生地と腕部の生地の境目)から反対側の縫付けまでを一直線に測ります。
まずは衿の付け根から肩の縫付けまで、続けて肩の縫付けからカフスの先端までを測り、2箇所の寸法を足し合わせます。
脇下から反対側の脇下までを測り、その寸法を2倍します。
※生地が丸まったり弛んだりしないよう、特に注意してください。
くびれの最も細い部分の身幅を測り、その寸法を2倍します。くびれが見つからない場合は、上から(衿ボタンは含めず)4番目と5番目の身頃ボタンの間を測定します。
ボタンの中心から、ボタンホールの外側の端までを測ります。
※縮みやすい箇所なので、左右にしっかりと引っ張りながら測定してください。
裾の左右両端の幅を測り、その寸法を2倍します。
肩の縫付けから袖口までを測ります。
袖口の端から端までを測り、その寸法を2倍します。
当サイトでは6つもの方法でマイサイズを作成することができます。サイズを決める方法にそれだけ選択肢があると、お困りになってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、それぞれの特徴やどんな方におすすめかについて解説しています。ぜひ参考にして、ご自身に合った方法を見つけてください。
最も早く、そして気軽にマイサイズを作成するなら、スマート採寸がおすすめ。身長、体重、生まれ年などの簡単な質問に答えるだけで、あなたにフィットするサイズを算出します。20,000人以上のサイズデータを基に独自開発した、自動採寸システムです。
既にぴったりサイズのシャツをお持ちであれば、そのシャツを基準にしてマイサイズを作成しましょう。測り方の解説とガイド写真を見ながら、8箇所の採寸を行います。気になる部分があれば調整することも可能です。
「ぴったりなシャツを持っているけれど、自分で正確に測る自信がない」という方は、私たちにシャツをお送りください。私たちが採寸し、お客様のアカウントに登録いたします。サイズの登録には少しお時間を頂きますが、登録をお待ちいただいている間にもご注文が可能です。
シャツのオーダーメイド経験がおありでご自身のサイズ表をお持ちなら、写真やスクリーンショットをお送りください。当サイト用のサイズに変換し、登録いたします。こちらもサイズの登録には少しお時間を頂きますが、登録をお待ちいただいている間にもご注文が可能です。
一般的なシャツのサイズから少し調整するだけならこちら。お好みのシルエットとサイズ(XS~4XL)を選んだのち、「首を細めに」「裄丈を長めに」などピンポイントで細かな調整を行うことができます。
自分だけの完璧なサイズを作りたい方は、最もオーソドックスなお身体の採寸を行いましょう。ご自身お一人では難しいので、ご家族やご友人などに採寸をお願いしてください。
作成したマイサイズがきちんとお身体に合うか不安な方もご安心ください。
お届けしたシャツのサイズが合わなかった場合でも、サイズ変更による交換を無料で承る『無料交換保証』を実施しております(お一人様につき一回限り)。
また、初めから完璧なサイズで作ろうとせず、注文するごとに微調整を重ねて理想のマイサイズを作り上げていくお客様も多くいらっしゃいます。お気軽にお試しください。
最後に、作成した際に登録されるマイサイズの種類についてご説明いたします。
まず前提として、当サイトでは長袖用と半袖用のマイサイズをそれぞれ分けて管理しています。長袖シャツをご注文いただく場合は長袖用のマイサイズを、半袖シャツの場合は半袖用のマイサイズを選択していただきます。
「シャツを測る」はお手持ちのシャツを測っていただくため測った数値が登録されるのみですが、それ以外のマイサイズ作成方法を選んだ場合は、①長袖と②半袖という最低2つのマイサイズが登録されます。
さらに「スマート採寸」と「身体を測る」では、タックイン/タックアウトという着用スタイルによるバリエーションが生まれます。タックイン用とタックアウト用それぞれについて長袖と半袖のサイズが登録されるため、結果としては①タックイン(長袖)、②タックイン(半袖)、③タックアウト(長袖)、④タックアウト(半袖)という4つのマイサイズが登録されることになります。
また「既製服サイズから調整する」では、タックイン用とタックアウト用のいずれかを登録するか、もしくは両方を登録するかはご自由にお選びいただけます。
少しややこしい説明になってしまいましたが、実際にマイサイズ作成を進めていただければ直感的にご理解いただけるはずですので、ご心配は無用です。
まずは気になった方法で、お気軽にマイサイズを作ってみてください。
左右の腕の長さに合わせて裄丈を変えたり、腕時計に合わせてカフスを少し大きく調整することができます。
マイサイズの登録において、「裄丈」と「カフス」は左右でそれぞれ異なる寸法を指定することが可能です。
普段から腕時計やスマートウォッチなどを着けられる方は、その物の大きさに合わせてカフスを調整することで、スムーズで快適にシャツを着用していただけます。
一般的な薄めの腕時計やスマートウォッチなら0.5cm、より分厚い・大きいスポーツウォッチ等であれば1~1.5cmが目安です。
マイサイズを指定するサイズ表で「左右を別に指定」ボタンをクリック
展開した左右それぞれの欄に寸法を入力(マイナスアイコンをクリックすると、展開が閉じて一つの寸法に戻ります)
マイサイズによって寸法を指定することでお客様にフィットしたシャツをお作りできますが、よりお身体に合わせて仕上げるための補正を行うことも可能です。
腕・肩周りの着用感やシワが気になる方は一度お試しください。できるだけ一度ご注文いただき、実物を着用された上での設定をおすすめします。
また、ここで紹介するもの以外にも、サイズについてのお悩みにご対応できる場合がございます。ご希望があればお気軽にご相談ください。
通常は肩幅や胸囲の数値に基づいて自動算出される、袖の太さを変えることができます。寸法の絶対値を指定するのではなく、着用感を太く/細くする調整が可能です。
太く
衿後ろの付け根から、アームホール=袖ぐりの下側の頂点までの落差(鎌深)を変化させます。この寸法を大きくする(鎌深を下げる)ことでアームホールが大きくなり、全体的な腕の太さにもゆとりが生まれます。
細く
肘あたりの幅を細くします。アームホールの操作とは異なり、大きくサイズが変化するわけではありませんが、着用時に気になる前腕部の生地もたつきをすっきりさせることができます。
姿勢についての補正です。
反身
上体が後ろに沿っている姿勢。胸筋が発達している方や、お腹が出ている方に多いです。補正によって、つきジワ(後述)や前の裾の不足を解消します。
屈身
上体が前に丸まっている姿勢、いわゆる猫背です。補正によって、台衿から首が浮いた状態や、後ろの裾の不足を解消します。
肩の傾斜についての補正です。
いかり肩
外側に向けて上がっている肩。補正によって、つきジワを解消します。
なで肩
外側に向けて下がっている肩。補正によって、たすきジワ(後述)を解消します。
3つの体型補正のうち特に下の2つは、どちらも身頃の分量を調整することで、シワ(たすきジワ/つきジワ)に対して大きく作用します。それぞれを併せて考慮した上で調整していただくと、よりお客様一人一人のお身体に合わせたシャツに仕上がります。
シワにお悩みの方は、以下のまとめ表を参考にして体型補正をお試しください。
気になるシワ | 「反身屈身」補正 | 「いかり肩なで肩」補正 |
---|---|---|
つきジワ | 反身 | いかり肩 |
たすきジワ | - | なで肩 |
すべての体型補正は、マイサイズの中で設定が可能です。
まだマイサイズをお持ちでない場合、まずはマイサイズを作成・保存してください。作成・保存が完了した後、マイページ内のマイサイズ編集画面にて各体型補正を設定することができます。
マイページ>マイサイズから体型補正を設定したいマイサイズを選択
画面左のサイズ表の下、「その他補正」をクリック
展開したメニューから、各体型補正をプルダウン式で設定
ここではサイズ調整に関するよくあるご質問をまとめています。
以上のようにお困りの方は、マイサイズの調整、無料交換保証での申請時などにお役立てください。
また、ここで紹介している内容以外にもアームホールやポケットの位置など、個別にご対応可能な箇所もございます。お悩みが解決できない場合はお気軽にお問い合わせください。
→「 タックインで着用しているシャツよりも「着丈」を-4 cm〜 -5 cm程度短く」
最低限の調整は以上ですが、他にもお好みに合わせて調整すると、よりイメージに近いカジュアルシャツを作ることがます。
詳しくは「カジュアルな着こなし(タックアウト)に適したサイズ」をご覧ください。
→ その他補正「袖の太さ」を「太く(弱)」もしくは「太く(強)」に
マイページ>マイサイズ編集画面の左下部から設定することができます。詳しくは「体型補正」をご覧ください。
初めはまず「太く(弱)」からお試しいただくことをおすすめします。あまりも窮屈に感じる場合や、腕の可動域に影響がある場合は「太く(強)」をお試しください。
→ その他補正「袖の太さ」を「細く(弱)」もしくは「細く(強)」に
マイページ>マイサイズ編集画面の左下部から設定することができます。詳しくは「体型補正」をご覧ください。
初めはまず「細く(弱)」からお試しいただき、それでもダブつきが大きい場合は「細く(強)」にしていただくのがおすすめです。
→ その他補正「反身屈身」もしくは「いかり肩なで肩」を設定
以上の設定で解消できる場合がございます。シワの種類や指定の方法など、詳しくは「体型補正」をご覧ください。
ここからはマイサイズの各項目ごとに、変更する際の目安の値をまとめています。
当サイトでは、マイサイズ作成時にタックイン/タックアウトの両方を登録したり、一般的な既製服サイズから選ぶことができたりと、シャツのスタイルに関わらず簡単にご注文いただけるような仕組みをご用意しております。
しかし普段着用しているビジネスシャツのサイズから、カジュアルシャツ用のサイズに調整したいというお客様は、ご自身で調整いただく必要がございます。この記事では、そのためのポイントを解説しています。
またそうではないお客様も、タックアウトでの着用を想定されている場合は、実物とイメージが大きく異なってしまうのを防ぐため、一度以下の内容をご確認いただくことをお勧めします。
タックアウトで着用するシャツの着丈は、タックイン用のシャツよりも短くするのが一般的です。
ボトムのデザインを「ラウンド」にする場合は4 cm〜 5 cm程度、「スクエア」もしくは「ポロ」にする場合は7 cm〜 8 cm程度を目安に、着丈の寸法を短くしましょう。
「身幅」とも呼ばれるバストとウエストの寸法は、シャツのシルエットを決定づける重要な要因のひとつです。
タックアウトでの着用では程よいゆとりを持たせるため、どちらもそれぞれ4 cm〜 5 cm程度大きくするのがおすすめです。さらに2 cm〜 3 cm程度大きくすると、よりゆったりとリラックスしたシルエットに仕上がります。
またウエストのくびれや裾の広がりが気になる場合は、ウエストの寸法を4 cm〜 5 cm程度大きくするとくびれが緩やかになります。
裾まわりの寸法は、ウエストの寸法との関係が重要です。互いに離しすぎず近い数値を保つことで、真っ直ぐな胴回りと自然なドレープの出るシルエットを実現できます。目安として、4 cm以上の差がある場合は要注意です。
お好みで裄丈を短くする場合は、1 cm程度を目安に調整を行ってください。